2012/05/28

バルセロナにて日本の写真展 「Silent cry」

Hola!

今日は現在バルセロナにて公開中の日本の展覧会「Silent cry」について。

スペイン人の友人がそれを見に行ってきた直後に教えてくれ、興味を持った私にまた一緒に行ってもいいよと誘ってくれ、別の日に見に行きました。
市役所が主催の展覧会で、説明書きはカタルーニャ語のみ。
ひとりでは理解できなかったので、友人が丁寧に訳してくれました。


入口にあった説明

たくさんの日本人が部屋に閉じこもり奥深い悲しみに陥っています。そして他の人間との連絡、交際を絶っています。彼らを「ヒキコモリ」と言います。このイタリア人写真家は肖像画を使い心の底の心理的状況と静けさに没頭する風景を表現しています。


写真家はLuca Pagliari(ルカ・パリャリ)というイタリア人。

彼は日本在住5年のカメラマン。
日本に到着して間もなく初めての満員電車を体験。
イタリアではここスペインのようにグループになってわいわい電車に乗ったりと陽気な雰囲気の車内ですが、日本のそれはかなり違って見えたそうです。
それぞれが暗い顔をし耳にイヤホンをし、外の世界と遮断してしまっているように見えたそう。

しかし、街に出ればファストフード店でさえどこの世界にも存在しないほどの満面の笑顔で接客をしてもらい、そのギャップに大きく驚いたそうです。

彼は日本語で日本の心理学の本をたくさん読みました。
そしてだんだん日本人特有のこの性格を理解し始めました。

彼は次第に彼女たちの心を開きたいと思い始めました。
彼にとって、特に日本の女性は仮面を被っているように見えるのだそうです。
中でも心底悲しい思いをしていて部屋から出られない女性たちとインターネットでコンタクトを取り、心を開いてもらおうと懸命に歩み寄りました。
そして、彼女たちの写真を撮り始めました。



数々の写真を見て、悲しい背景が日本人として想像できましたが、ラテン国であるスペイン人の友人にはやはり理解が難しかったそうです。
彼はこれは先進国の日本だからありえることで、これからもっともっとこのような悲しい人たちが世界に増えるだろうと言っています。
最近日本に一人用カラオケBOXができたと聞いて一緒に驚いたことがあったのですが、そういった行動はまずスペイン人では考えられないことなので、日本人の繊細な部分をもっと知りたいという意見を持っています。



イタリア人の行動によりそういった状況で悩んでいる日本人女性が変わりつつあるということは、かなりプラスなことだと思います。
もしカメラマンに心を許していなかったら、こういった写真は撮らせてもらえないと思うから。


スペインにいながらイタリア人と日本人との小さな行動が垣間見れ何だか不思議な感覚でした。
この小さな行動がこうした展覧会を機にたくさんの同じような人を助けられるきっかけとなればと思いました。

会場には10人ほどの仮面を取った日本人女性の肖像が。




2012/05/25

リセウ大劇場でオペラ鑑賞

Hola!

先日旅したガリシア地方とは打って変わって太陽が煌々と照り、すでに夏がやってきたかのように暑いバルセロナです。

昨日から語学学校の進級テストが始まりました。
6月前半まで続くので焦りの日々が続きそうです。


さて、今日はバルセロナの美しい名所の一つ「リセウ大劇場」についてレポートします。

このリセウ大劇場(Gran Teatro del Liceu) は1847年に創設されたバルセロナの一等地ランブラス通り沿いにあるオペラ劇場です。
ランブラス通りを代表する建築物のひとつで、通称「El Liceu(エル・リセウ)」
ミラノのスカラ座などと並べられ、ヨーロッパ三大オペラ劇場の一つともいわれています。


英語のクラスメイトのひとりがここで専属のオペラ歌手として働いています。
一般人が訪れるには少しハードルの高い劇場なのですが、彼女が私たちクラスメイトに開催前の通し稽古に招待してくれました!


通し稽古とは言えちゃんとチケットまで用意されていました。
まともに本番のものを買うと150ユーロ以上する席。


こちらは入口の様子
本物のセレブリティになった気分です。


中は




この空間に足を踏み入れた途端にテンションが一気に上がりました。

この下にもまだ観客席があり全部で7階!


見事な存在感の天井の装飾

私たちは2階の豪華席。

席のすぐ目の前にはこんな豪華な証明が。


席から見た舞台はこんな風景でした。
オーケストラピットは何年ぶりに見たことか。テンション上がりっぱなしです。
あれ!?と思った方もいると思います、そう、通し稽古なのでオーケストラ陣が私服出勤でした。
ほとんどの人がTシャツ姿。
あと客席の一番前に監督、助監督が座り黙ってチェックしていた以外は本番そのものでした。

このリセウ劇場は1847年オペラハウスとして誕生以来、二度もの火災に遭いました。
二度目の火災は長い歴史からしたらほんの最近、1994年に起こり、メインホール、ステージ、観客席は全焼しました。
それ以来長く再建工事が続き、再びオープンしたのは1999年のこと。
道理で伝統ある劇場にしては新しい感じがするわけです。
こちらはボックス席への入り口と1階席からの眺め。


演目はフランチェスコ・チレアの「アドリアーナ・ルクヴルール」でした。
全4幕で休憩3回を含みトータル3時間半のオペラ。

18世紀前半にパリで活躍した実在の女優、アドリアーナ・ルクヴルールの生涯を描いたこの作品は、1902年にミラノで初演され大成功を収めました。

音楽はとてもロマンチックなのですが、ストーリーは一人の男性を巡って女優と貴婦人が熾烈な戦いを繰り広げるかなり激しいものでした。
最後には主役の女優は毒殺されてしまいました。

イタリア語で歌が歌われ、ステージ上部のスクリーンにはカタルーニャ語字幕が流れました。
どちらもスペイン語に似てるところがあるので助かりましたが、やはり細やかな部分までは理解できませんでした。
しかし、聴くというよりも目で観て楽しむオペラだったのでとっても楽しめました。

上演中は撮影禁止でしたので撮れませんでしたが、閉幕時に許されました。
拍手が鳴りやみませんでした。
こんなに美しい歌声を聴いたのは初めてでした。
あまりにも声量があったのでマイクを仕込んでいるのかと思いましたが、後からクラスメイトに聞いてみると完全に地声だったそう。
極めた人間って性別問わず本当にカッコいい。キラキラしてる。
胸がいっぱいになりました。

最後にクラスメイトともう1枚。
私の隣(左から2番目)がオペラ歌手のマリア。
彼女は私のお母さんぐらいの年齢。
いつも目が輝いていてエネルギーを感じるとっても魅力的な女性です。
続いて韓国人のエレナ、キューバ人のミレイナ、ボリビア人のミリアム。


素敵なクラスメイトに恵まれ、またこういった機会を与えてくださったことに心から感謝です。



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GRAN TEATRO DEL LICEU (グラン・テアトロ・デル・リセウ)
住所:RAMBLAS 61
電話:93 485 9900
URL:http://www.liceubarcelona.cat/
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2012/05/21

サンティアゴ・デ・コンポステーラ旅行記⑥

Hola!

しばらく続いたサンティアゴ・デ・コンポステーラ旅行記も今日で最終回。
今回はもう少しサンティアゴについて。


ここはMercado de Abastos(アバストス市場)
新鮮な魚介類はもちろん、肉、チーズ、野菜、フルーツなどが豊富に揃っています。


午後9時半に訪れたので閉まっていましたが、こうして記事を書いていてこの空の明るさに改めて感動。
ここも開いている時間は楽しい観光の場の一つなんだそう。


最後のサンティアゴでの夜はしっかりコース料理を食べようと、どこがいいか探索していると窓枠からはみ出している猫が。
何だか絵になりますね。


観光客が行かなさそうな、いかにも地元民が行くようなレストランを探し歩いてたどり着いたのが、旧市街の隅にあるこんなショーケースのあるお店。
タコ、チーズ、ハム、貝類・・・何だかいい感じ。入りました。


まず目に飛び込んできたのは正面に見えるイノシシのはく製。
何だか日本の田舎のレストランに迷い込んだ気分でした。
コース料理を頼むと他のスペインの地域のように水かビールかワインか・・・といった感じで選べます。
水がアルコールと同じ価値なのがこの国の素晴らしいところ!

ワインを注文すると、こんな容器でやってきました。
写真ではわかりづらいですがこの容器、結構デカい!
右の飲むための陶器の器はお茶碗ぐらいの大きさです。
飲んでみたら、Sidra(シードル)でした。

アスパラのスープ、そしてエビの塩焼きと相方のベルベレチョス(ザルガイ)。
この器がウケる!給食の食器みたい!

こちらはメインプレート。
メルルーサ(ギンダラに似た魚)のソテーと相方の鶏肉のオーブン焼き。
とにかくデカい!!!味付けは大雑把ですが素材がいい!

サラダは田舎っぽい盛り付け。
そして期待したデザートはなんとリンゴ丸ごと1個。しかもまだ濡れてるし。

バルセロナ市内で経営してたらまず続かないだろうといったレストランでしたが、家族経営の温かさ、地元の人しか来ない安心感に包まれホッとできるひと時でした。


店の外。
よく見ると店の名前は「Los Sobrinos del Padre」
「お父さんの甥っ子たち」という意味。・・・って、従弟たちってことじゃん!
従弟たちという単語(Primos)も存在するのに回りくどいところが何だかこのお店にぴったりでした。
お店を出るころには地元民で溢れていました。



翌朝、サンティアゴに行くならこれを食べなさいと語学学校の先生に言われていたものを思い出し買いに行きました。
これは「タルタ・デ・サンティアゴ」

アーモンドと卵と砂糖だけで作られていて、パウダーシュガーでデコレーションしてあるのが特徴です。
地元ではアーモンドタルト「タルタ・デ・アルメンドラ」と言われているそうで、観光地じゃなかったのもあると思いますが「タルタ・デ・サンティアゴ」くださいとお店の人に言っても通じませんでした。
サンティアゴにいて「サンティアゴのタルタください」は確かに変だよな~。


この日は最終日ということで、スペインフットサル1部リーグに属するLobelle(ロベージェ)の練習を見に行きました。
街の外れにあるのどかな場所です。
見学したいとやって来る日本人も結構多いのだとか。

空気の入ったゴムボールの上に片足立ちして怪我予防のトレーニングをする選手たちと、本番をイメージしてゲームに挑む彼ら。

こちらの練習は日本のように同じことを繰り返すことはまずないそうです。
様々な可能性を考え様々な練習方法をトレーナーや監督が考えます。それは子供のうちから。
そういえば、一部リーグで戦う選手たちの練習を見たのは初めて。激しすぎました。
しかし展開が早くて面白かったです。
中にはテレビでしか見たことのなかったスペイン代表選手もいました。


そうこうしているとフライトの時間が迫ってきて、ジュゼップに空港まで送ってもらいました。


このジュゼップの家のキッチン。


他のスペインの地域より円周の大きいふわふわバゲット。


どこからともなく頻繁に聞こえていたGaita(バグパイプ)の音。


ほぼ曇っている空にたまに垣間見れる太陽

サンティアゴが、そしてア・コルーニャがとってもとっても好きになった機会でした。
必ず戻ります!


Hasta entonces!


2012/05/20

サンティアゴ・デ・コンポステーラ旅行記⑤ ~ア・コルーニャ日帰り旅行編~

Hola!

ガリシア地方サンティアゴ・デ・コンポステーラ旅行記の続きです。
サンティアゴ観光の中間にガリシア地方最大の港湾都市「ア・コルーニャ」を訪れたのでそのお話を。


サンティアゴ発11時半の電車に乗ろうと友人宅を後にしました。
友人からは20分も歩けば着くと聞いていたのですが、30分経っても着かない!
そりゃそうだ、彼の背は190センチ以上もあるのだ。歩幅が全然違う。
結局発車の3分遅れで到着し、日曜日でしたので本数が少なく次の電車が来るまで2時間も待つことになりました。。

これはSantiago de Compostela駅

とりあえずカフェに入りカフェ・コン・レチェ(カフェオレ)を頼んだら朝なのでタパスではなくお菓子が付いてきました。さすがサンティアゴ!


2時間も駅で待てない!ということで、近くの大きな公園を散歩することに。
ここでもバルセロナでは決して感じることのできない自然のエネルギーを感じました。
ずっとここに住めばお肌もきれいになりそう。そんな空気です。


駅に帰れなくなるぐらい迷い込んだら、どこからか大歓声が聞こえてきて近づいてみました。
そこには体育館があり、入ってみるとなんと前日に観たLobelle(ロベージェ)のベンハミン(8~9歳)のアウェー戦が行われていました!
昨日見た子たちがまったく違う場所にある体育館でプレーしているところをたまたま見れたのです。
ご縁を感じました。


2時間たっぷり楽しんで、再び駅に到着。ホームからの景色です。
すぐ向こう側が山だったり線路のすぐそばに薪が積んであったり、とってものどかな風景でした。
キオスコ(キオスク)の壁は本で埋め尽くされていました。


これは車内の自転車置き場。こうやって引っ掛けておくんですね~。
カタルーニャとは違いかなり清潔感のある列車に乗り約40分でア・コルーニャ駅に到着。


今回私たちを迎え入れてくれたのはゲンと彼女のパトリシア。
ゲンは日本語、スペイン語、ポルトガル語、英語、中国語を操る翻訳家、通訳として活動するフリーランスコーディネーター。
ごくまれに見る超デキる、いやデキすぎる男です。
パトリシアもめちゃくちゃいい子でした。


まず訪れたのは、ア・コルーニャ名物「Pulpo a Feira(プルポ・ア・フェイラ)」の繁盛店。
ガリシア地方外では「プルポ・ア・ラ・ガジェーガ(Pulpo a la gallega)」、日本ではよくタコのガリシア風と唄われています。
こんなおいしいプルポ・ア・ラ・フェイラは初めて!!!
新鮮なタコに岩塩、パプリカ、オリーブオイルというシンプルな味付けが最高でした!

スペイン広場に面する「A Pulpeira de Melide
そのおいしさに、店内もテラス席も満席でした。
タコは生きたままこの店に運ばれるそうです。


次は海を見に。


ここア・コルーニャはア・コルーニャ湾大西洋に面しており、至る所から異なった海の風景が楽しめます。


まずは大西洋側から。
ここは岬と入り江が複雑に入り組んだリアス式海岸です。
このリアス式海岸、スペイン語で入り江を意味する「Ría(リア)」に由来してできた言葉です。

よく見ると左の方に見えている大きな施設は・・・
リーガ・エスパニョーラでおなじみの「Deportivo de La Coruña(デポルティーボ・デ・ラ・コルーニャ)」のサッカー場でした。
今は2部リーグで戦っていますが、その強さから来シーズンは1部リーグに戻ってこれるんじゃないかと期待されています。

こちらはア・コルーニャ湾の眺め。
何とも穏やかな、地中海を連想させる眺めでした。


そして次に訪れたのは、「Torre de Hércules(ヘラクレスの塔)」
今も機能する世界最古の灯台ということで、2009年に世界遺産に登録されました。
これは2世紀に建てられたローマ時代の灯台で、その後18世紀に現在の四角形に改築されました。

残念ながら塔は閉まっていたのですが、この丘からの眺めは最高でした。

建築から2000年近く経つ灯台が、一度改築されたとは言えいまだに現役で稼働しているというのは日本では考えられない事ですね。
ドアには奇妙な絵が。


丘を下りるとなんと、サンティアゴで見かけた巨体ブロンズ像が私たちを待っていました。
何なのだろうこのおじさん。


その後、また中心地へ。
塔を訪れた後に地面のタイルをよく見ると、街のはヘラクレスの塔の模様でした。


街で一番伝統のあるチュレリアへ。
チュレリアとはチョコラテ&チュロスのお店です。
甘すぎないチョコレートとサクサクのチュロスがよく合っていました。
しかもオシャレ!

ここ「Bonilla a la Vista(ボニーリャ・ア・ラ・ビスタ)」はポテトチップスの製造もしています。
ジュゼップへのお土産にと中身が割れないように注意しながらサンティアゴまで持ち帰ったのですが、彼の家の目の前の食材店で同じものを見つけて目が点に。
そしてバルセロナに帰ってからも見かけました。
気付かなかっただけで、かなり流通している商品だったそうです。
スペインの他のメーカーのものより油があっさりしていてパリパリしててオススメです。


あっという間に数時間が経ち、駅に戻りました。

これは駅裏の郵便局にあったとってもかっこいいポスト。
左からア・コルーニャ市内、スペイン国内、スピード航空便。
ちょっと顔が恐かった。


ア・コルーニャは気候もサンティアゴより穏やかで、とっても気に入ったサンティアゴよりさらに気に入ってしまいました。
ちなみにサンティアゴの降水日数は年間200日、ア・コルーニャは150日だそうです。
天気さえよければとよく言われているガリシア地方ですが、そんなことは気にならなくなるぐらい素敵なところです。


さて、次回はサンティアゴ・デ・コンポステーラ旅行記最終回です。