2013/01/23

言葉について考えさせられるとある映画

昨日、なんとなくテレビをつけたらある日本人のあまりにも強い目力にリモコンを押す手が止まっちゃいました。


太平洋戦争末期、日本兵と米兵の一対一の複雑な関係を描いた映画でした。
登場人物はたった二人。エキストラさえも登場しない映画でした。



南海の無人島で独り、味方が近くを航海するのを待つ日本軍兵士、そこにアメリカ空軍のパイロットが零戦に体当たりされ不時着し命からがらその島に流れ着く。

二人は互いに敵国同士。武器は日本兵の持つ木刀とアメリカ兵の持つ小さなナイフのみ。
体力勝負となり、アメリカ兵は脱水症状であえなく日本兵の捕虜に。しかし賢いアメリカ兵に形勢を反転され今度は日本兵が捕虜に。

アメリカ兵は携帯していた軍事マニュアルを読み返す。「無人島での捕虜は足でまとい。すぐに殺すべし。」と書かれてあったが、マニュアルを投げ捨ててしまう。


事あるごとに争っていた二人だが、苛酷な状況下において協力する事だけが生存への道だと気付き、島を脱出するためにお互い協力していかだ作りを始める。
「こんなやり方じゃだめだ!」と怒鳴るも「俺はお前に従わない!」と反発するも互いに言葉は自国の言語。何を怒っているのかもわからないのである。
そこから敵味方を越えた不思議な人間関係が生まれ、二人は荒波の太平洋に向かって舵をこぎ出す。


荒波にもまれながらようやくたどり着いた島は旧日本軍の病院。

建物の中に日本人が駆け込んでいくがアメリカ兵は足元にライフ誌が転がっているのを見て、ひょっとしたらアメリカ軍が潜んでいるかもしれないと思いとっさに

「撃つな!その男は友達だ!撃つな!」

と英語で叫びぶ。


そして二人が見た太平洋の地獄とは・・・。



といったストーリーです。

この二人の複雑な状況の描写がとてもいいのです。
「FRIEND」という言葉の重みも深く感じます。


オリジナルバージョンで見ていたのですが、日本語はどう訳されているのだろうとスペイン語バージョンで見るも、日本語の部分の吹き替えはありませんでした。
しかも字幕をつけても日本人が話すと毎回「日本語で話しています」という表示しかされません。英語字幕もありません

日本語のわかる私は理解できるものの、これを見てる他国語圏の人はいったいこの日本人が何を言っているのかわからないということです。
しかもこの映画、キャストはたったの二人なのでそのうちの一人が何を言っているかわからないということは、半分言葉の理解が不能な映画なのです。
争う事の無益さを無言で説くといった感じです。

最後まで互いの名前を知らせないまま、聞かないまま終わるところが、いくら友情は芽生えだしたとはいえ敵国同士なのだという残念な背景を物語ります。


気になったのでテレビの番組インフォメーションを見るとタイトルは「HELL IN THE PACIFIC」、キャストはアメリカ人リー・マーヴィン日本人「TOSHIRO」でした。

TOSHIROさんという私の知らないこんなに素晴らしい俳優がいるんだと興味を持ち、映画が終わってからインターネットで調べたらあの三船敏郎さんでした。
和タイトルは「太平洋の地獄」でした。

古い邦画をあまり見ないので三船敏郎さんの顔すら知らず、ローマ字の名前を見たのに結局最後の最後まで気付きませんでした。

彼の演技に惚れました。
今となっては彼の生の演技が見れないのが残念です。



言葉の壁についてもかなり考えさせられる映画でした。

語学学校の長い長いテスト期間が終わったばかりで気が抜けているところでたまたまこの映画を見たのは、言葉がなくても何とかなるじゃん!とさらに気を抜かしてくれる絶妙のタイミングでした。この映画監督が伝えたかったのはそこじゃないのはもちろんわかっていますが。

そしてこのタイミングで今晩から一週間、日本から友人が訪ねに来てくれます。言葉が通じるってどれぐらい大事な事なんだろう。ちょっと気にしながら楽しみたいと思います。








2013/01/20

ミシュラン1つ星シェフが手がける16ユーロのランチ「ohla gastrobar」

バルセロナの中心地カタルーニャ広場の近くにこんな変なホテルがあります。


目玉をモチーフにした五つ星ホテル「ohla hotel」です。
長らく外観改装工事中でしたがついに彼ら「目玉」が羽ばたき始めました。


こちらのホテル内に「Saüc」というミシュラン一つ星レストランがあります。
そちらのシェフ Xavier Franco が手がけるもう一つのレストランが今回訪れた「ohla gastrobar」
相方が招待してくれました。


前菜メインデザートがそれぞれ4品から選べるプリフィックスコース
ドリンク付きで税込16ユーロです。

昼食が一日のうちのメインとされるスペインの食文化ですが、16ユーロは普段のランチとしてはちょっと高め。
でも凄腕シェフの評判とこの五つ星ホテルの雰囲気から考えたらかなりお得!


まず高い天井にハッとしました。ヨーロッパと言えば高い天井のイメージがありましたが、バルセロナ市内ではなかなか見かけることがないのです。
自然に入る日の光も美しい!こういったところでのデートは新鮮です。


客席は英語が飛び交っていました。
不景気真っ只中のスペイン、やはりこういうところに来るのは外国人です。
店員さんもどの人も英語を話します。さすが五つ星ホテルのレストラン。



ドリンクはビール、グラスワイン、ソフトドリンク、ミネラルウォーター等他のレストランのように選べます。

カタルーニャが誇るガス入りウォーターVICHY CATALAN」は500mlサイズ。太っ腹!
ちなみにこのサイズを日本のレストランで注文すると500円は下りません。


まずは焼き立てパンがやってきました。
種類は2つあり、ふわふわタイプとハードタイプでした。
バルセロナにある大半のパン屋さんは残念なパンを提供しているので、こういったおいしいパンに出会うと感動します。


まずは一皿目。2人なので2皿ずつ紹介します。
こちらはエスカリバーダ(炭焼き野菜)とヤギのチーズのCOCA。コカとはカタルーニャのピザのようなもの。


こちらは62ºの玉子とジャガイモのコンフィとイベリコのチョリソ
62度!?ピンときませんでしたが、目の前に現れてあ~ぁと納得。温泉玉子のことでした。



二皿目。

本日の炭火魚(この日はLubina*でした)とフォンダンポテト(ポム・フォンダン)
*Lubinaはスズキの一種

鶏肉と野菜の炭火串焼き。焼き鳥だ!



そしてデザート
チーズケーキと苺のシャーベット


林檎ケーキ



全体的に量が少なめでお腹はいっぱいにはならなかったものの、さすが星付きレストランのシェフが仕切ってるだけありどれもおいしく、特に〆のデザートのおいしさが一番インパクトがあり、いつの間にか幸せ気分で満たされました。

伝統あるレストランのランチもいいですが、たまにはこういった空間でエレガントランチもおすすめです。

カウンター席もありますので、お一人でも気軽に行けます。





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ohla gastrobar
住所/ Vía Laietana 49, 08003 Barcelona
電話933 415 050
※16ユーロMENUは平日のランチのみ
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2013/01/18

チョコラテ・コン・チュロスの老舗「グランハ・ラ・パリャレサ」

スペイン名物の一つに「Chocolate con Churros (チョコラテ・コン・チュロス)」というものがあります。
これはチュロス (棒状の揚げ菓子) をホットチョコレートに付けて食べるスペインの朝食やおやつの定番です。

先日スイーツカフェの老舗「Granja La Pallaresa (グランハ・ラ・パリャレサ)」に久しぶりに行ってきました。


創業1947年!歴史を感じる店構えです。

ちなみにこれを撮影したのは午後4時。お店のあるゴシック地区は道が狭いため日が当たらず、昼間でも暗く感じます。


店の前には日本みたいなディスプレイ(食品サンプル)が!これはスペインでは滅多に見かけない物。物珍しさに撮っちゃいました。



午後の営業開始の4時に入店。この時はまだお客さんは3組でしたがどんどん増えていきました。



これがチョコラテ・コン・チュロス


↓このようにいただきます。
揚げたてのチュロス甘すぎないホットチョコレートとよく合い最高においしい!!

チョコレートが甘くない!っと多くのスペイン人は砂糖を頼むのだとか。私にはちょうど良かったです。
チュロスはサクサクなのですが、口の中が痛くなるほどでもなくちょうどいい感じなのです。



これは去年の夏に訪れた時。


↓右の2つのカップをアップ。

これは「SUIZO (スイソ)」と呼ばれるホットチョコレートの上に大量の生クリームがのったもの。これもこのお店の名物です。
Suizo とはスペイン語でスイスのこと。
スイスのマッターホルンをイメージしてこの名前で提供しているそうですが、盛り方は超テキトー!さすがスペインです。
お腹にガツンときますがこれも大好き。


スペイン名物「Arroz con leche (アロス・コン・レチェ)」カタルーニャ名物「Crema catalana (クレマ・カタラナ)」もありますよ~!

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Granja La Pallaresa(グランハ・ラ・パリャレサ)
住所/ Carrer de Petritxol, 11, 08002 Barcelona
電話933 02 20 36
営業時間月~土 09:00~13:00 / 16:00~21:00
日 09:00~13:00 / 17:00~21:00

※週末の午後は混雑するので早めの時間に訪れることをおすすめします。
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2013/01/05

バルセロナにある日本人向けサロン「Shibuya 84」

Hola!

バルセロナには日本好きなPacoさんという方が経営している「Shibuya 61 (旧 Shibuya de Paco)」2号店の「Shibuya 84という美容院があります。
日本人の美容師さんたちが働いていて、お客さんも日本人が多いらしいです。

スペインで髪を切ると散々な結果になるとよく聞きますが、せっかくスペインにいるのにわざわざ日本人向けの美容院に行かなくても・・・と思い行ったことがありませんでしたが、今回 facebook 等の宣伝で使う写真のヘアスタイルとジェルネイルのモデルの話をいただいて初めて行ってきました。


2階に店舗があるというのはスペインではとても珍しいことで、一度通り過ぎてしまいましたがちゃんとありました!

建物の戸を開けてもらうためにベルを鳴らしたら「ハイ」と日本語の応答が。
なんだか不思議な気分で上に上がり入店すると、広くて明るい空間に数名の日本人スタッフの方が迎えてくださいました。

そこにいたお客さんはみんな日本人、電話の応答もすべて日本語。何だかホッとできる空間でした。



まずはメイクから。

スペインにいるとまわりがノーメイク、若しくは薄メイクなので私も特にメイクに力を入れていないので、久しぶりにバッチリメイクしてもらい感激。
やっぱり日本人の顔は日本人にメイクしてもらうのが一番!前回 llongueras のスペイン人にメイクしてもらったみたいに奇抜な色を入れられることはないし、眉毛の形や目の見せ方など上手で勉強になりました。


そして次はネイル。


模様はスタッフの方にお任せ。見本を見た時にこんなこったもの本当にできるの!?と思いましたが、見事完成!


ゆっくりと時間をかけて丁寧に仕上げてもらいました。じっとしていなきゃいけない時間でしたがスタッフの方と話が弾んで楽しいひと時でした。


そして次はスタイリング。


今回はカットではなくスタイリングモデルでしたのでほとんど切っていないのですが (特別お願いして前髪だけ少し切ってもらいました) こんなにイメチェンできるなんてビックリです。
マジックのように短時間で巻いてもらい、このテク欲しい!と感激。


そして、撮影。
数分に渡ってカメラをじっと向けられるのは久しぶりなことで最初は緊張しました。


これは日本の雑誌のネイル特集のページにあったポーズを採用したもの。これだけは本当に恥ずかしかったー。


そして撮られているうちにだんだん気持ちよくなってきます。

そんな気持ちの良かったときの一枚でしょうか、これも宣伝に使っていただいている一枚です。


スタッフみんなが優しくてセンスがあって、これを機にこの美容院のファンになってしまいました。もっと早く足を踏み入れておけばよかったと思う瞬間でした。
ありがとうございます!




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Shibuya 84

住所/ Av. de Roma 84, entlo.1ª 08015 Barcelona
電話931 773 574(日本語可)
営業時間9:00 ~ 19:00
定休日日曜日の午後、祝日の午後
アクセスMetro L5 Entença L1 Rocafort L3 Tarragona からそれぞれ徒歩数分
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2013/01/03

バルセロナから明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。

クリスマスのメインイベントが1月6日の「Los Reyes Magos」であるスペインでは未だクリスマスソングがテレビや街なかで流れており、お正月気分など感じることなく年が明けました。


クリスマスツリーもまだ普通に飾ってあります。

街で見かけたこのツリーには日本の七夕みたいに願い事を書いたメモが装飾されていました。



日本でいう年越し蕎麦並みにスペインで年越し時に大切な行事といえば、新年の迎えを告げる12回の鐘の音に合わせて1粒ずつブドウを食べること。

年末にかけて毎年市場やスーパーに白い葡萄が並びます

去年は種と皮が処理してあって12粒がセットになった缶入りのブドウを買ったのですが、友人から11粒しか入ってなかった缶があったと聞きそんな新年は迎えたくないと、今年は房付きの葡萄にしました。


バルセロナにいるスペイン人はカウントダウンする場合はどこかでフィエスタをしながらか、家でのんびりテレビでマドリードのプエルタ・デル・ソルの時計台の中継を見ながらというのが定番だそう。

外国人はカタルーニャ広場に集まりドンチャン騒ぎしながらというのが大定番ですが、私は引越し先のすぐ近くに見つけた大きめの広場で迎えることにしました。

広場にはこんな立派な鐘楼があります。

家にいると一日に何回もこの鐘の音が聞こえてきます。ヨーロッパにいる気分を高めてくれるのがこの音。毎日癒されています。

カウントダウン時に種も皮もついてるブドウを1秒で一粒ずつ食べていくのってけっこう大変。
この風習は100年近く続いているそうです。

いつもはとても賑わっている広場ですが、カウントダウン時には数名しかいませんでした。
年が明けた瞬間から知らない人とすれ違う度に「Feliz año (フェリス・アニョ)」と互いに新年を祝い合うこのスペインの習慣に一年振りに触れ、あ~いいな~とジーンときました。

家に帰る途中で十数人のグループが建物から出てきたと思ったら、おびただしい量の爆竹で遊びだしました。これも実にスペインっぽい。

家に着いて友人からクリスマスプレゼントとしていただいた、友人自身が作ったロゼのCAVAで乾杯。


1日まではスペイン式の新年を迎えたのですが、2日は日本人の友人がおせち会に招いてくれました。


やっぱりおせちを食べてこそ新年を迎えた気になりますね~。
もてなしてくれた友人はちょっと前に一時帰国した際に保存のきく材料を買ってきてくれてたのだとか。
とても手の込んだ、そしてめちゃくちゃおいしいお料理に感動しっぱなし。盛り付けもうまい!
日本酒もお蕎麦もいただいて日本漬けでした。サイコー!

私は相方と味付けたまごを用意して持っていきました。
日本を離れていると料理も色々恋しくなるので日本じゃ絶対に自分で作らなかった(買っていた)ものを自分たちで作る習慣がついてきました。

しっかり味が入ってて半熟に出来上がっていました。今年最初の料理は大成功!
ゆでたまごが苦手なスペイン人の友人も喜んで食べてくれました。


とってもいい気分で新年を迎えることができました。これも私を支えてくれている周りのみんなのおかげ。いつもありがとうございます。